<Header>
<Author: 王維>
<Title: 使至塞上>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 唐詩選　上>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 漢文無假名>
<style2: 日本漢文訓讀無假名標注>
<TranslatedTitle: 使して塞上に至る >
<BookPage: 213>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
單車欲問邊，
屬國過居延。
征蓬出漢塞，
歸雁入胡天。
大漠孤煙直，
長河落日圓。
蕭關逢候吏，
都護在燕然。
<End Poem>
<Translation>
たった一臺の車に乗って邊境に向かうわたしは、朝命を帶びて派遣されたもので、昔の漢の典屬國であった蘇武さながらの氣持ちである。行くさきは遠い居延である。わたしは風のまにまに地面をころがってゆく枯蓬といっしょで、しょんぼり中國軍の要塞を出てゆくと、春、北に帰ってゆく雁の群れが異國の空に消えてゆくのが目には いった。風がないで、大沙漠にはなんの煙か一すじまっすぐに立ちのぼっている。黄河の長い流れのかなた、地平線に沈んでゆく赤い夕日は異常に大きく真圓く見える。 蕭關という關所で、諜報連絡にあたる騎兵に出逢った。その騎兵と話のついでに都護はどうしていられるかときくと、昔の竇憲大將軍のように蠻族を威壓して燕然山のところに進駐せられ、お元氣とのこと、ほっと何か心丈夫な氣になった。
<End Translation>
<Formatted Translation>
たった一臺の車に乗って邊境に向かうわたしは、朝命を帶びて派遣されたもので、
昔の漢の典屬國であった蘇武さながらの氣持ちである。行くさきは遠い居延である。
わたしは風のまにまに地面をころがってゆく枯蓬といっしょで、しょんぼり中國軍の要塞を出てゆくと、
春、北に帰ってゆく雁の群れが異國の空に消えてゆくのが目には いった。
風がないで、大沙漠にはなんの煙か一すじまっすぐに立ちのぼっている。
黄河の長い流れのかなた、地平線に沈んでゆく赤い夕日は異常に大きく真圓く見える。
 蕭關という關所で、諜報連絡にあたる騎兵に出逢った。
その騎兵と話のついでに都護はどうしていられるかときくと、昔の竇憲大將軍のように蠻族を威壓して燕然山のところに進駐せられ、お元氣とのこと、ほっと何か心丈夫な氣になった。
<End Formatted Translation>